サービサーとの交渉の一番のポイントは、彼らが銀行からいくらで債権譲渡を受けたのか予測することである。
置かれた状況によってその価値は様々だが、一般的にポンカス債権(無担保無価値)の場合、債権額の1%から2%のラ
インが多い。
バルクセールといって債権をまとめて買う場合は、決算書の中身や資産価値など細かく調べていない場合が多い。
まとめて買って、譲渡価格よりも少しでも多く回収できればその分が彼らの利益となる。
したがって、まず自分の会社の債務の価値がどれくらいなのか、譲渡価格を予測した上でサービサーの担当者との会
話の中から合意ラインを探ることから始める。
仮に、3億債務があって譲渡価格が300万と予想できたら、まず低めの価格を提示して様子を伺う。
到底その額じゃ話にならないと言ってくるのが通常である。
法律上は、3億まるまるの請求の権利があるからである。
しかし、ここは粘って種々の事情から払えない旨説明し、そのスタンスを崩さないことが重要である。
一定期間経過後、必ず相手方からいくらだったら払えるのかと聞いてくる。
このタイミングがとても大切なのである。
決算期前や四半期毎の月末などは柔軟に対応してくれる余地がある。
彼らもサラリーマンであり、月毎のノルマがあるからである。
ここで少し価格を上げ、50万だったらなんとか親戚に借りてでも用意できますという。
50万じゃ話にならないから、100万用意してください。そしたら社内を説得します。とくる。
これで譲渡価格の予測ができる。
後日100万用意し、会社だけじゃなく個人についてもなんらの債権債務がないことを証明する書類を
受け取り、実質債務免除を受けるのである。
ここで注意しなければいけないのが、債務免除益である。ここでは2億9900万の利益がでることになるので
それを吸収できるだけの欠損金があればいいが、ない場合は多額の税金がかかってきて払えなくなってしまう。
そこで、サービサーの担当者に話をして、別の会社に債権を譲渡してもらい、必要に応じて処理するか時効消滅まで
待ってもらう方法をお勧めする。
いずれにせよ、銀行からサービサーに売却すると言われたら、債務免除のチャンスととらえて前向きに対処すること
である。
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