a0002_006394経営資源に限りのある中小零細企業では、経営者のもつ人間性というか、人格が非常に大きな重みをもつ。

経理部長にはA氏、営業部長にはB氏、また生産管理部長にはC氏といったように、それぞれの部署で意中の人物を持たなければならない。

適任者がいない場合はどうすればいいか。

外部の専門家を取り込めるかも、経営者の資質である。

人事労務では社会保険労務士、経理では税理士、監査では公認会計士、法務では弁護士、司法書士等足りない部分は補ってもらうのが一番良い。

気をつけなければいけないのは、主導権は経営者自身がもつことである。

任せっぱなしの経営では危機に陥る。

自ら陣頭指揮をとって、あらゆる経営課題に挑まなければならない。

それこそが中小零細企業の経営者の真の姿なのである。

今現在、どれだけの資金があって来月これだけ売り上げて利益の中からどれだけ返済して、繰越はこれだけあるといった資金繰りはもちろんのこと、計画の遂行が未達の場合には営業部に対して、具体的な指示も出さなければならない。

成り行きに任せて乗り切れる経営環境ではない。

ここぞというときの頼みになる社員の育成には日頃から熱心に取り組んでおかないといけない。

そういう意味で経営者は会社の隅々の事情に精通している必要がある。

役者を上手く登用して最高の舞台を創りだし、お客さまに感動を与える仕事である。

仕事を通じて、経営者自ら人格を磨き、人間性を身につければそのときの段階に応じて必要な人物が現れるものである。

 

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